所長あいさつ
 
 瀬戸内海区水産研究所は、国立研究開発法人水産研究・教育機構の一員として、「水産物の安定供給の確保」と「水産業の健全な発展」の実現に向けて、担当海域である瀬戸内海における漁業・養殖業の発展に資する取り組みと同時に、全国的な問題である有害物質や赤潮などの漁場環境問題についても調査・研究・開発を行っている研究所です。

  我々日本人が古くから重要な食料として利用してきた水産物は、現在でもその多くを天然の水産資源(生物)に依存している状況にあります。これは、人間がその生産をある程度管理して行っている養殖業においても同様です。天然の水産資源を持続的に利用していくためには、それぞれの生物とそれらを取り巻く環境との関係を明らかにし、そのときの状況に合わせた利用の仕方を考える必要があります。瀬戸内海区水産研究所では、様々な専門性を持つ研究者とその研究をサポートする職員、調査船(しらふじ丸およびこたか丸)を運航する船舶職員等が互いに協力しながら、未解明な部分が多いこれらの課題に取り組んでいます。

  今後も、地元や関係する行政機関、大学、研究機関、漁業者や民間企業等とも協力をしながら、水産資源の持続的な利用や水産業の発展のために貢献していきたいと考えておりますので、皆様のご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げます。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構
 
瀬戸内海区水産研究所長 板倉 茂