瀬戸内海区水産研究所
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所長あいさつ

 
 瀬戸内海区水産研究所は、生産環境部、赤潮環境部、化学環境部、栽培資源部の4つの研究部、しらふじ丸、せとの2隻の調査船を有し、水産基本法の理念である「水産物の安定供給の確保」と「水産業の健全な発展」に科学的に貢献するために(1)瀬戸内海域を対象とした地域対応型の水産資源、水産海洋、増養殖研究と、(2)瀬戸内海を主な研究フィールドとした全国対応型の赤潮・貝毒研究や有害化学物質研究を行っています。

 瀬戸内海の特色は、流れの強い海域と比較的緩やかな海域が複雑に組み合わさり、藻場、干潟も広がり、多様性に富んだ独特の海洋環境を形成しているところにあります。この多様性が漁業生産を維持する原動力となり、カタクチイワシ、イカナゴ、タコ類、エビ類、タチウオ等を中心とした沿岸漁業、また、高い栄養塩濃度や基礎生産を利用したノリやカキなどの養殖業が営まれています。しかし、漁獲の低迷、担い手の不足等の問題も生じています。

 このような状況下、水産業に元気を取り戻してもらうためには、社会・産業・行政ニーズに的確に対応し、漁業者はもとより、地域住民、行政、企業等と連携を密に取りながら、研究開発を推進していくことが重要だと考えております。

 関係の皆様方のご理解、ご協力、よろしくお願い申し上げます。


平成21年4月 瀬戸内海区水産研究所長  高柳 和史