底生渦鞭毛藻類Ostreopsis属の定量調査法


[要約]
 大型海藻の表面に棲息する底生渦鞭毛藻類Ostreopsis属の定量調査法として現在統一された方法がない。強く100回攪拌することを2度行う方法でOstreopsis sp.を98%海藻から分離し、採集することが確認され、再現性のある有効な方法と考えらる。

香川県水産試験場

[連絡先] 087-843-6511
[推進会議]瀬戸内海ブロック
[専門]  漁場環境
[対象]  他の藻類
[分類]  研究


[背景・ねらい]
アオブダイによる中毒の原因として底生渦鞭毛藻類Ostreopsis属の種が疑われているが、大型海藻上に棲息する底生渦鞭毛藻類の調査研究は進んでなく、統一された定量調査法がなかった。
 このため、Ostreopsis sp.の地域的分布密度、季節的分布密度の調査研究には一定の採集方法の確立が必要と考えられた。

[成果の内容・特徴]

[成果の活用面・留意点]
 Ostreopsis sp.定量調査に有効と考えられる。他の大型海藻上の底生渦鞭毛類の調査手法としても一定の方法として実施できると考えられる。
 底生渦鞭毛藻類の種により付着状況、強度に差があることが考えられ、種により採集率に差が生じる危険性に留意が必要である。また、強く攪拌と言っても、個人差等があり、完全な方法ではなく、より再現性のある方法の確立が望まれる。
[具体的データ]


攪拌回数(100回)毎の得られた細胞数の割合

[その他]
研究課題名:砂丘に生息する過鞭毛藻類に関する研究
予算区分 :県単独
研究期間 :1990-
研究担当者:吉松定昭
発表論文等:日本水産学会平成11年春季大会にて発表