魚類養殖筏を基盤に利用した放流シマアジの飼付け技術の開発


[要約]
 魚類養殖の投餌時にできるこぼれ餌を飼付け餌料として利用することによって、シマアジ稚魚の放流後の逸散を防止でき、放流後の成長も早く、放流1年後には商品サイズに達した。

愛媛県水産試験場・増殖室

[連絡先] 0895-29-0236
[推進会議]瀬戸内海ブロック
[専門]  増養殖技術
[対象]  シマアジ
[分類]  研究


[背景・ねらい]
放流魚は、放流直後に逸散することが多いため、放流後の分散等により放流効果が表れにくく確認し難い面がある。そのため、養殖施設を利用した飼付けにより、放流後の逸散を防ぎ、放流効果を高めることを目的とした。

[成果の内容・特徴]

[成果の活用面・留意点]
 得られた成果を活用して、表層ではシマアジを底層ではハタ類を対象とした、複合的な海洋牧場の技術開発に取り組むこととしている。
[具体的データ]

表1 養殖魚種別筏周辺の放流後のシマアジの成長

表2 隔離された漁場(日振島)で放流した場合の回収率

[その他]
研究課題名:シマアジ牧場技術開発事業
予算区分 :飼付け型栽培漁業技術開発事業
      回遊性種飼付け実用化事業
研究期間 :平成元年〜平成10年
研究担当者:滝本真一,加藤利弘,西川智
発表論文等:回遊性種飼付け実用化事業総括報告書,1999