瀬戸内海区水産研究所
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新たに開発した標識技術でのトラフグ放流試験に着手しました!

 伯方島栽培技術開発センターでは食の安全に配慮した魚類の新しい標識技術の開発に取り組んでおり、このたび食品添加物の有機酸を用いてトラフグの体表の棘を部分的に除去する標識手法を開発しました。そこで、フィールド調査における当該標識の視認性を調べ、標識としての有効性を確認するため、南伊豆栽培漁業センターと共同でトラフグ当歳魚1万尾の腹部に上記標識を施して伊勢湾へ放流しました(詳細は下図参照)。
 伊勢湾では、三重県水産研究所、愛知県水産試験場漁業生産研究所、静岡県水産技術研究所浜名湖分場が南伊豆栽培漁業センターとともに毎年トラフグの「放流調査」を行っており、今回の放流試験は、上記3機関の全面的な協力のもとに実施しています。
 「放流調査」の標識には既存標識として実績のある蛍光イラストマーが用いられ、放流群や放流年度はイラストマーの色と装着部位(左眼側、右眼側いずれかの胸鰭基部)の組み合わせによって区分されています。このため、今回の有機酸標識魚には左眼側胸鰭基部に従来の赤色の蛍光イラストマーも装着されており、二重標識となっています。各機関が「放流調査」で上記標識魚を発見した際は、有機酸標識魚であることが識別できるようにしてあります。発見された個体については、腹部の有機酸標識の識別状況についても同時に調べる予定です。




放流日:2010年7月13日
放流場所:三重県伊勢市有滝地先海域
放流魚の大きさ:平均全長85.7mm
放流尾数:10,000尾


【連絡先】
独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所伯方島栽培技術開発センター
〒794-2305 愛媛県今治市伯方町木浦甲2780
TEL.0897-72-0204 FAX.0897-72-2544
E-mail : keohta@fra.affrc.go.jp 
(担当:栽培資源部 栽培技術研究室 太田)
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