広島湾底質汚染実態調査

航海期間:平成25年8月28日

 海洋環境における有害化学物質の動態を明らかにするために、しらふじ丸では広島湾を対象として、CTD(Conductivity Temperature Depth profilerの略で、電気伝導度、温度、水深を観測する装置のこと)を用いた水温・塩分の測定や、有害化学物質の濃度を調べるための海水、底質および底生生物試料の採集を行っています。CTDのデータや各試料中有害化学物質濃度を解析することにより、例えば、水温や塩分と有害化学物質濃度の関係や、底質に堆積した有害化学物質が底生生物に移行し二次汚染源となりうるのかなどを明らかにするための知見を得ることができます。
 今回の調査は、漁場環境・生物多様性への有害性が懸念される有害化学物質の予測環境中濃度を算出するため、広島湾の大野瀬戸の定点(以下海域図「ST.K」)および広島湾の湾奥から南方向の4定点(「ST.H」「ST.21」「ST.35」「ST.44」)において、CTDを用いた水温および塩分の測定、表層および底層の海水試料の採集等を行いました。


CTDを用いて水温および塩分の鉛直分布を測定します。
 
今回調査を行った海域です。